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人それぞれ、執筆の方法も違えば、その効率化に必要なモノもそれぞれ違うと思いますが、今回は参考までに、管理人が独自に行っている執筆作業効率化の方法をいくつか挙げて行きたいと思います。
使いやすい道具をそろえる
- 作業効率というものは、使う道具によってもかなり左右されます。
たとえば、PCを買い換えてキーボードのキーの間隔が変わったら、文字入力がしづらくなってスピードが落ちた、といったことが実際にあったりします。
自分の場合は、下書きはノートにペンで書いていますので、そのペンに関しては、お気に入りの書きやすいものを「まとめ買い」してストックしてあります。
(以前はシャーペンで書いていたこともあったのですが、手でこすって文字がにじんだり、服の袖が汚れたりするのが嫌になって、ボールペンに変えました。)
ペンも、これまでに何種類か試して試行錯誤した末に今のペンに辿り着いています。
インクが多く出過ぎてしまったり、なかなか乾かなかったりするものは、その分、時間を取られてしまいますし、インクがなかなか出ないものだと、何度も書き直したりしてまた逆に時間を取られたり、ストレスが溜まってしまいます。
ちなみに現在自分が使っているのはJETSTREAMです。
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(画像にはAmazonアソシエイトを利用しています。)
普段から情報や資料を集めておく
- たとえば歴史小説なら歴史知識、SF小説なら科学知識というように、小説を書くためには、ある程度の“知識”が求められます。
「こういうシーンを書きたいけど、この道具を使ってこういうアクションって可能だっけ?」「こういうパーティーのドレスコードって、どうなってるんだろう?」「こういうことを担当してるのって、何て言う職業の人?」等々…、分からないことが出て来てしまうと、その都度、筆が止まってしまいます。
そしてそのシーンを書くために必要な知識を、筆が止まってから調べていたのでは、時間がかかって仕方がありません。
なので、望ましいのは、小説内で使いそうな知識は、予め、先に集めておくことです。
たとえば貴族やメイドや執事が登場する小説が書きたいなら、先に貴族制度やメイド・執事に関する資料を集めて、手が届く場所に置いておき、困った時にサッと取り出せるようにしておく、ということです。
資料は、物語を書き始める直前に集めるのも手段の一つとは思いますが、個人的にオススメなのは「常日頃から使えそうな資料は収集しておく」ということです。
資料系の本というものは、ベストセラー小説や大ヒット漫画とは違い、発行部数に限りがあります。欲しい本が既に絶版になっていた、ということもしばしばです。
なので「ナイスな資料との出会いは一期一会」と思い、本屋や図書館、古本屋などでは常に「何か良い資料が無いかな」と心がけておくと便利かと思います。
資料は「本」だけとは限らず、新聞や雑誌の記事などにも時々「使える」ものがあったりしますが、それだとさらに「一度逃すと二度と手に入らない」情報だったりしますので、注意が必要です。
PCに負荷をかけない
- パソコンで作業する場合には、パソコンのパフォーマンスに対しても注意が必要です。
アプリケーションソフトの中には、サクサク動いてくれる軽いものもあれば、動作にやや時間のかかる重いものもあります。
小説執筆のような長時間かかる作業の場合、なるべくサクサク動く軽いアプリを使うのがベターです。
「チリも積もれば山となる」で、キータッチに対する反応がいちいち遅いものだと、多少の待ち時間が発生したり、打ったつもりの字が打てていなかったり、誤変換してしまったりで、無駄に時間をとられます。
それと、たとえ執筆用のアプリが軽くても、同じパソコンの中に重いセキュリティソフトなどが入っていると、そのせいで動作が遅くなったりします。
自分の場合、新旧のパソコン2台を使い、新しい方はセキュリティソフトを入れ、インターネットにも繋がるよう設定した「アップロード用」、古い方はインターネットに一切繋げないオフライン専用の「文字入力専用パソコン」として使っています。
…まぁ、これには新しいパソコンのキーボードに、まだ指が慣れていないという理由もあるのですが。
あと、以前の記事でも書いたので詳しくは省略しますが、小説投稿サイトさんにオンラインで直接小説を書き込むのは、重いのでオススメしません。
それから、時々で良いので、パソコンの「デフラグ」あるいは「ディスク クリーンアップ」などのメンテナンスをすることです。
動作の重くなってしまったパソコンも、これでパフォーマンスが改善することがあります。
文章に詰まったら、辞書を引く
- 執筆に行き詰ってしまるパターンの一つに「文章が上手く書けない」「書きたいシーンを上手く言葉で“表現”できない」というものがあるかと思います。
そんな時に自分が行っているルーティーンの一つに「辞書を引く」ということがあります。
「書きたい“言葉”が見つからないのに、その言葉を引けるわけがない」と思う方もいらっしゃるでしょうが、これは、その「見つからない言葉を探し当てる」ための作業なのです。
まずは「書きたい言葉ドンピシャ」でなくても、「何か違うけど、こんな感じ」とボンヤリ頭に浮かんだ言葉を辞書で引きます。
すると、辞書にはその言葉の「意味」が“説明”されています。
その“説明文”の中に、探し当てたい「ドンピシャの言葉」のヒントが隠れていることがあるのです。
「ボンヤリ頭に浮かんだ言葉その1」からダイレクトにその言葉が見つからなくても、その説明文の中にある「これも似てるけど、ビミョウに違うんだよなぁ」という「似て非なる言葉その2」を次に辞書で引き、さらにその説明文の中から気になる単語を引いていき…といった具合に次々言葉をたどっていけば、そのうちに「この言葉が欲しかった!」という言葉に行き着くことがあります。
そうでなくても、辞書を引いているうちに“連想”でその言葉を自然と思いつく、ということもありますし。
いずれにせよ、何もせずにウンウンうなっているよりは、ずっと建設的な方法だと思うのです。
…と、だいたいこんな感じです。
「地道過ぎる」「こんなの、ほんの少しの時間しか節約できない」と思う方もいらっしゃるでしょうが、こうやって地道にコツコツ時間を節約していくことが、「チリ積」で効率化に繋がっていくのだと、少なくとも自分は思っています。
あとは、今までの記事でも書いてきたように「自分なりの執筆メソッドを作る」ことが一番ですね。
小説を書きたい人の全てが、時間に恵まれているとは限りません。
個人が自由に使える時間は一人一人違っていますし、小説を書くスピードも人それぞれです。
それでも小説には時として「時間が求められ」ます。
新人賞の締切があったり、一定間隔で更新しないといけないというプレッシャーがあったり…。
なので今回は自分が今までに培ってきた「時間が無い時の小説の書き方」を書いていこうと思います。
(あくまで自分にとっての「小説の書き方」ですので、万人に通じるかどうかは分かりません。その辺りはご了承ください。)
まず「最終手段」から書いていきますが――それは「クオリティーにはこだわらず、まずはストーリーだけを最後まで書き切り、後で時間の許す限り“推敲”をする」という書き方です。
小説を書いていて「詰まる」原因のひとつには「良い文章が思いつかない」「書こうとしているシーンが何だか気に入らない」ということがあると思います。
ですが、そこで詰まって悩んで時間を食っていては、いつまで経っても小説が書き上がりません。
なので、まずはとにかく「ダイジェスト」でも「あらすじ」でも「小学生のような文章」でも良いので、とにかくストーリーだけを先に書き切ってしまうことです。
そして一旦エンディング(あるいはキリの良いところ)まで書き終えた後で、書いた文章を読み直し、加筆修正していけば良いのです。
曲がりなりにも最後(キリの良いところ)まで書き上げているなら、そこには「心の余裕」が生まれます。
その心のゆとりの分、途中で「書けない~」「まだまだ先が長いのに~」などと焦っているよりは、アイディアが生まれやすくなるはずです。
それに時間の計算もしやすくなります。
とりあえずストーリーは書き切っていますので、あとは優先順位の順に「残り時間的に、ココとココは直せるけど、ココは諦めざるをえないな」などと計算して推敲作業をしていくことができます。
(その推敲作業のためにも、ストーリーを書く段階でざっと「直したい優先順位」をつけ、できることなら、後でその部分を見つけやすくするための「目印」などつけておけるとさらに良いです。)
それと、最後まで話ができているなら「結末からの逆算」で途中部分のストーリーを考えることもできます。
余裕があれば「ここの後のシーンでこういうことがあるから、ここでは伏線を仕込んでおこう」ということもできるのです。
…まぁ、シーンによっては「一度書いてしまったら、気に入らなくても修正不可」なモノがあったり、結局はクオリティーが下がってしまったりするかも知れませんので、あくまでこの「とにかくストーリーだけ書き上げる作戦」は“最終手段”なのですが…。
こうした最終手段に追い込まれないためにも普段から気をつけておきたいことが「常に執筆作業の効率化を図る」ことです。
小説の執筆スピードを上げられれば、短時間で小説を書き上げられるので、時間があまりなくてもOKということです。
たとえばPCのタイピング速度の遅い作家さんが最初から小説をPCで書こうとするのは、かえって非効率かも知れません。
小説のアイディアは儚いもので、一度頭に浮かんでも、別の作業などに気を取られている間にふっと消えてしまうこともあります。
せっかく先の展開のアイディアを思いついても、PCの文字打ちが遅いばかりに、なかなかそのシーンまで進めず、やっとそのシーンに辿り着いたと思ったら、もうアイディアがぼやけてしまっている…というのでは勿体なさ過ぎます。
(まぁ、手書きは手書きで遅いかも分かりませんが、アナログなら先の展開はメモしておけますので便利です(→過去記事「下書きノートの使い方」参照)。)
何がその人にとって効率的な書き方なのかは、人それぞれでしょうから、自分が「どいういう時なら小説を速く書き上げられるのか」を意識し、その方法を見つけたなら、それを繰り返し実行するようにするのが良いかと思います。
ちなみに自分が個人的に行っている「執筆作業の効率化」については、時間があればそのうちまとめたいと思います。
<関連記事>小説を書く時間の作り方
いわゆる「ネタ帳」や「アイディア・ノート」「創作ノート」などとは別に、下書き専用のノートを作り、そこに小説本編を書いていきます。
ノートに手書き→PCでタイピングという工程は一見「二度手間」で無駄なようにも見えますが、自分にとっては「最初からPCで小説を打っていく」よりも、よほど効率的で小説のクオリティーがUPできる方法なのです。
何がそんなに良いのかと言うと、一番には「推敲のしやすさ」があります。
一旦書きあげた文章を、ざっと読み直して校閲したり、描写をもっと良いものに直したりする作業には、デジタルな文書より、紙というアナログな物の方が(個人的には)断然やりやすいのです。
デジタル文書では、スクロールして直したい文章を探すのも一苦労ですし、新しい文章を上書きすれば、元の文章は消えてしまいます。
紙ならフセンを貼ったりラベルシールを貼ったりなど目印を付けやすいですし、元の文章を線で消して近くに新しい文章を書くなどして、元の文章を残しておくこともできます。
(この「元の文章を残しておく」のが、後々ストーリーに詰まって「やっぱり元の文章に戻そう」と思った時にものすごく便利なのです。)
それに、元の文章を黒で書いていたなら、修正は赤や青など別の色のペンですれば、どこをどう修正したのかが分かりやすくなります。
(ちなみに自分は元の文章もシャーペンや鉛筆ではなくボールペンで書いています。シャーペン等だと、手にこすれて文字がかすれたり袖口が汚れたりするのがイヤなので…。)
それにPCだと、電源を押して立ち上がるまでに時間がかかって面倒臭いため、なかなか「一度打った文章を読み直す」気にはなれません。
その点ノートなら、ちょっとしたスキマ時間にサッと取り出して、直したい部分だけパッと直すことができます。
残業などで帰宅が遅くなって「あまり何かをする気になれないな~」という時でも、気まぐれにノートを手にとってパラパラと今まで書いた文章を眺めていれば「あ、ここ直したいな」「ここをもっとこうすれば良くなるな」などという部分に気づけます。
ちなみに自分の場合、気に入らなければ書いたページを1~数ページまるっと消すこともザラですが、長い文章を修正したい場合には、大きめのフセンやメモ帳や便せんなどに新しい文章を書いてマスキング・テープやホチキスで留めておきます。
下書きノートの利点はそれだけではなく、第二に「ちょっとしたメモ」「ミニ・アイディア帳」として使える、ということがあります。
ノートには大概の場合、上と下にちょっとした余白があると思うのですが、自分はその余白を「先の展開のアイディアを書き留める」のによく使います。
小説の中のワンシーンを書いている時、「その場面が終わった後の先の展開」をふっと思いつくことがあるのですが、せっかく思いついても、今書いているシーンを書き上げないことにはその場面を書き始められません。
そしてそんな「今書いているシーン」に思いのほか手こずって時間がかかってしまうと、せっかく思いついたアイディアがぼやけてしまっていることがあるのです。
なので、そんな「先の展開のアイディア」を思いついた時には、とりあえずそのアイディアを今書いているページの上の余白にサッと書きなぐっておくのです。
この余白スペースには、ストーリー・アイディアの他にも「この先出したいキャラクターの名前」や「アイテムの名前」を書いておいたり、作業用BGM代わりに流していたTVでふっと聞いた面白い情報を書き留めておいたりするのにも使います。
ちなみに自分の場合、複数の小説を同時進行で書いていることが多いので、ノートは分かりやすいようにあえてシンプルなものは避け、キャラクターや動物や柄の入っているものを選んでいます。
(学生時代はシンプルなものを使っていたんですけどね…。後で見ると、どのノートに何の小説が書いてあるか分からなくなるので…。ちなみに「選帝のアリス」は分かりやすくアリス柄のノート…。無地のノートにはわざわざ表紙にアリスのシールを貼っています。)
それは一言で言ってしまえば「バリエーションを増やす」ということです。
たとえば、前回「三人称」で小説を書いたなら、今回は「一人称」で書いてみるだとか、前回が男主人公だったなら、今回は女主人公にしてみる等、これまでにやらなかったことをやって「引き出しを増やす」ことです。
中には実際に書いてみて「これ苦手だ、無理だ」と思ってしまうモノもあるでしょう。
しかし、もし成功して新たな“得意”を手に入れたなら、それは確実に物書きとしての“財産”になります。
自分も実はネット・デビュー当時からこの「バリエーション」を意識していて、実際ネット・デビュー作の2作(「夢の降る島」と「花咲く夜に君の名を呼ぶ」)は、三人称と一人称、コメディ要素ありと完全シリアス、現代と古代、という風にいろいろな面で差異があります。
最近、特にその「バリエーション」を意識して書いているのがオムニバス恋愛SS(ショートショート)シリーズの「純恋結晶(まるで純度の高い恋の結晶のような…)」です。
SSなので、1作1作が短くて済みますので、習作には「もってこい」ですし、オムニバスなので1作1作で設定を変えられ、バリエーションが増やせます。
…で、具体的にどうバリエーションを増やしているかと言うと…
まず、1作ごとに奇数回は女性視点、偶数回は男性視点と、主人公が女か男かを入れ替えています。
(つまりは同性でも異性でも書けるようになるための“練習”です。)
それと「自分」と「相手」の「呼び方」のバリエーション、それに伴う関係性のバリエーションを意識しています。
同じ男であっても一人称が「俺」か「僕」かで印象は変わりますし、相手への呼びかけも「お前」「あんた」「あなた」「君」などと変わることにより印象が変化し、また主人公との関係性の印象も変わります。
(「お前」だと親しげだとか、「あなた」だと少し遠い感じがするだとか…。)
そうして主人公の“性格”に様々なバリエーションを持たせ、関係性を変えることで、描かれる“恋の形”にもバリエーションを持たせようという試みです。
「恋」と一口に言っても、片想い、両想い、無意識の恋、失恋、禁断の恋など、その形は様々ですから…。
様々な恋の形、そしてそれに伴う主人公の感情を描くということは、自分の物書きとしての可能性を広げてくれるような気がするのです。
(とは言え、所詮は同じ人間が書いているモノですので、バリエーションを増やそうとしても、どこか似たりよったりな話になってしまっている可能性は否めないのですが…。)
…ただ、この「バリエーションを増やす」ですが、小説スキルをUPさせたり、小説のクオリティーをUPさせるための“習作”としては役立つかも知れませんが、読者のニーズに応えるという点においては逆に「よろしくない」ことかも知れません。
「特定のジャンルや特定のシチュエーションしか好きでない」という読者にとっては、バリエーションが多いということは、それだけ「自分の好みでないジャンル・シチュが多い」ということになるでしょうし…。
…まぁ、そんなストライク・ゾーンの狭い読者様にも「こういうジャンルもアリかも!」「今まで見向きもしなかったけど、こういうシチュエーションもイイじゃん!」と思わせるような小説がジャンジャン出て来ないことには、特定のジャンルばかりが飽和状態に陥って、何だか小説界全体の未来が暗い気がしてならないので(←個人的に生物学的な観点(?)から、多様性が失われることに過剰な不安を覚えるのです。)いろいろ悩ましいところなのですが…。
どんな分野であれ、ひたすら作業をこなして“慣れ”ていけば技術は向上するものですから、「習作」という形ではなく、ただ普通に作品を書いていくだけでも、ある程度のスキルUPは見込めると思います。
ただ、もっと確実に、目に見えるほどの成果が欲しい、という場合には「習作」を書くのがとてもオススメです。
「習作」とは言え、何も最初から「誰にも見せない練習用」にする必要はなく、出来が良ければネットにUPすれば良いですし、「ダメだコレ、人に見せられるレベルじゃない」という作品になりそうな場合には、どこにも出さずこっそり闇に葬れば良いだけです。
「習作」の何が「その他の普通の作品」と違うかと言えば、「何も考えずに書くのではなく、小説の中の“何か”を意識して書く」という、それだけのことです。
その“何か”は、文体かも知れませんし、構成かも知れませんし、執筆スタイルかも知れません。
最低でも何かひとつ、自分が現在苦手だと思っている“何か”、あるいは今後極めていきたいと思っている“何か”を意識し、それに対する“努力目標”を設定して一作品を書き切ると、たぶん、その後の小説のクオリティーが恐ろしく上がります。
(あくまで管理人個人の経験からの話なので、万人に通用するかどうか保証はできませんが…。)
管理人個人の経験から具体例を挙げるなら、たとえば自分が「花咲く夜に君の名を呼ぶ」という和風ファンタジー小説を書き始めた時、「コメディ要素の無い、超シリアスな内容で。だけど“面白い”小説を」という目標を掲げていました。
と言うのも、それまでの自分の作風が、どうにも「“面白さ”を“コメディ要素”に頼りがち」な気がしていたので、そういう「“コミカルな要素”を封印しても、なお“小説自体の面白さ”を出せる」ようにしたかった、というのがあります。
(あと、同時連載のもう1つのネット・デビュー作「夢の降る島」と差別化を図りたかったというのもあります。そっちはコメディ要素に封印をかけていなかったので。)
安易にコメディに逃げられない、常にシリアスな展開の小説というのは、正直なかなかハードルの高いものでした。
…で、コメディ無しにどうしたら面白くできるのか悩んで考えて辿り着いた答えが「アクション」と「サプライズ」だったのですが…
気づけばこの「花咲く夜に君の名を呼ぶ」、アクション・シーン(バトル・シーン含む)と「どんでん返し」の回数が半端でなく多くなっていました…。
(少なくとも1~2章に1回は何らかのアクションがあります…。サプライズの回数は…どの程度までをカウントして良いのか分からないので、作者には数えられません…。)
それが良いのか悪いのかは分かりませんが、実は自分、この作品を書くまで自分にアクション・シーンやバトル・シーンが書けると思っていなかったのですが(と言うか「食わず嫌い」ならぬ「書かず嫌い」な苦手意識があったのですが)、数をこなしているうちに、気づけば何の抵抗も無くアクション・シーンが書けるようになっていました。
当初は特に「アクション・シーンを書けるようになるための習作を書こう」と思って書き始めたわけではなかったので、これは予想外の思わぬ副産物でした。
…と、このように、普段、何の気なしに使っている要素をあえて封印してみたり、「今回はこういう技法を使って小説を書いてみよう」などと様々な“縛り”をかけて小説を書いてみることで、思わぬスキルUPや、今までに持っていなかった新しい技術を得ることがあります。
…ただ、先に言っておきますが、コレ、長編でやるべきではありません。
「習作」などの実験的な作品を創ってみるなら、まずは短編、あるいはもっと短いSSなどで試しておくべきだった…と、管理人は過去の実体験から痛感しています。
慣れない技法、あえて難しい書き方にチャレンジ、というのを長編でやってしまうと、時間はかかりますし、途中で詰まることはありますし、下手をすると完結しないリスクが出て来てしまいますので…。
(自分の場合、“下書き(プロットよりもっと詳細なレベルのモノ)”がラストまでできていたので意地でも完結させましたが…。)
このブログは管理人に時間の余裕がある時にちょこっとずつ更新していく予定ですので、更新やチェックの頻度はおそらく数週間に1回~下手をすると1ヶ月以上の間が空いてしまう可能性も…。
もし更新が滞ったり、コメントくださって返事がなくても「あぁ、仕事が忙し過ぎて時間が無いんだな」と気長にお待ちいただければ幸いです。
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