管理人がどうやってオンライン小説サイトを作っていったのか、その実体験によるノウハウや悪戦苦闘の日々をつづるWEB小説制作日記ブログです。
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まず先に書いておくと、歴史小説とは「もっぱら過去の時代の“様相”を描こうとする小説」、時代小説とは「単に過去の時代を“背景”とする小説」と辞書等では定義されています。
微妙に分かりづらいですが、要するに歴史小説と時代小説の違いは「歴史を“テーマ”として扱った小説か」「“設定として”過去の時代を“舞台”に選んだというだけの小説か」ということになるのかと思います。
ただ、どちらにせよ過去の時代を扱う以上、そこには歴史資料のリサーチ、時代考証という、共通の“課題”が存在しています。
なので、今回はそんな資料調べ・時代考証を中心に歴史/時代系の小説を書く上で自分が感じたことを語っていきたいと思います。
微妙に分かりづらいですが、要するに歴史小説と時代小説の違いは「歴史を“テーマ”として扱った小説か」「“設定として”過去の時代を“舞台”に選んだというだけの小説か」ということになるのかと思います。
ただ、どちらにせよ過去の時代を扱う以上、そこには歴史資料のリサーチ、時代考証という、共通の“課題”が存在しています。
なので、今回はそんな資料調べ・時代考証を中心に歴史/時代系の小説を書く上で自分が感じたことを語っていきたいと思います。
- まずは自分のリサーチ・スキルを把握する
- 歴史小説にするのか、時代小説にするのか、あるいはフィクションをふんだんに盛り込んだ「歴史/時代ファンタジー」にするのか…それは、まず自分の“資料調べ”に関する“能力”、あるいは“好き嫌い”を把握した上で判断するのが良いかと思います。
元から歴史が大好きで、歴史のことに詳しくて、資料調べも苦でない、という方なら、ガッツリと“歴史小説”に取り組んでも問題は無いと思います。
しかし、資料調べに自信が無かったり、資料を読み込むのが嫌いだったり、細かな時代考証など考え始めると心が折れる、という方なら、ある程度の部分をフィクションとして自分の想像で補える“時代小説”や“歴史/時代ファンタジー”にしておくのが無難かも知れません。
まだ自分のスキルがどの程度か分からないという方は、いきなり難しいことには挑戦せず、まずは、多少の歴史知識の甘さは誤魔化せる(かも知れない)“フィクション多めの小説”から始めてみるか、使用する歴史知識を絞り込んだ短編などを習作として書いてみるのが良いかと思います。
ただ「歴史知識が充分にあって自信もあるけれど、自分で考えた架空の人物や物事をたくさん入れたいから、時代小説や歴史/時代ファンタジーで行く」というのはもちろんアリだと思います。 - どの時代を選ぶのか
- 過去の時代と言っても、日本の歴史だけでも、古代・平安・戦国・江戸・明治などなど、大雑把に分けても様々な時代が存在しています。
その中で“どの時代”を選ぶのかによっても、小説執筆の難易度は変わってきます。
まず、時代の古さ・新しさによって資料の数・質が大幅に変わってきます。
たとえば古代のように文字の存在しない時代には、当然、文字資料など存在しませんので、発掘調査の結果などから当時の様子を“想像”するくらいしか、その時代を知りようがありません。
逆に、一般庶民にも文字が普及した江戸時代以降の時代には、資料が溢れ過ぎていて、欲しい情報を絞り込むのに苦労したりもします。
また、メジャーな(人気のある)時代を選ぶと、歴史ファンなどでその時代のことに詳しい人が結構いたりしますので、歴史知識や時代考証が甘いと読者からツッコミを入れられる可能性があります。
逆にマイナーな時代を選ぶと、そもそもその時代に人気が無かったりしますので、その時代の魅力をアピールするのに苦労したり、そもそも読者がなかなか集まらなかったりする可能性があります。
ただ、自分の好きな時代でないと、資料調べのモチベーションが上がらないので、結局は自分が一番書きたいと思える時代――「この時代のことなら調べるのも苦じゃない!」という時代を選ぶのがベストかと思います。 - 「ソレがいつの時代から使われ始めたものなのか」を意識する
- 時代考証のポイントのひとつが、「その物あるいは事が“いつから”使われ始めたのか」を考えることです。
明治時代から導入されたモノが江戸時代の小説に出てきたらおかしいですし、過去の時代の人物が現代用語をペラペラ口にしていたら違和感が生じる、ということです。
もっとも言葉に関しては、全てを全て当時の言葉で表現するとなると「それ、どこの古文書ですか」という話になってしまいますので、“時代っぽさ”を感じさせつつも、現代人にも分かりやすい文章という、難しいバランス感覚が必要になってきます。
カタカナ言葉や横文字言葉に注意する(出さない)のはもちろん、時代考証のクオリティーを重視するなら、小説内に登場する小道具や制度、慣用句などにも注意を払って意識していくことが大事になるかと思います。
(ことわざや慣用句の中には、歴史的な出来事や江戸時代の歌舞伎などがルーツとなっている言葉が、少なからずあります。そうなると当然、その語源となった物事より以前の時代にソレが使われていると「おかしい」ということになるのです。…歴史ファンでも気づかない人は気づかない細かい部分ではあるでしょうが…。)
ちなみに自分は古代ファンタジー小説を書いた際、時代考証に「日本語源大辞典」等を活用していました。
(ただし倭風描写版の方のみ。普通描写版の方ではあえて現代に近い言葉も多く使っています。) - 参考文献(資料)に対するカンを磨く
- 過去の時代について調べるには、その時代に関する資料を読み込まねばなりません。
しかし、小説中に使いたい事柄についてピンポイントに解説した資料を探すのは、なかなかに難しかったりします。
たとえば上でも書いた通り「〇〇はいつから使われだしたのか」ですとか、「時代劇によく出て来るアレって、何て名前なんだろう?」ですとか…。
たとえばネットで検索するにも「検索ワード」が分からなければ上手く探せないように、資料を探すにもコツが要ります。
近場に大きな本屋や古書店や蔵書量の多い図書館などがあるなら、歴史コーナーの本をパラパラ読んで、使いたい知識が載っているかどうか確認することもできますが、地方ではそうもいきません。
田舎では近くに大きな本屋もそうそう無いので、本を買うにはネット通販頼みになってしまったりするのですが、資料系の本は高いので、本のタイトルや著者名、表紙などの情報しか無い状態で買うのは、なかなかにギャンブルだったりするのです。
欲しい知識の載っていない“ハズレ”を引かないためには「どんな本に欲しい知識が載っていそうか」というカンを磨いていくしかないのですが…これは数をこなして経験を積んでいくしかないのかも知れません。
ちなみに以前、とある新撰組マンガの作者さんの体験談で「江戸時代の生理(月経)事情についてなかなか資料が見つからず、ダメ元で江戸時代のトイレ事情に関する本を読んでみたら、そこに生理のことについても書いてあった」という話を読んで以来、自分も資料を探すにあたっては、頭を柔らかくして「一見関係無さそうな本にも一応注目してみる」ようにしています。
あとは、本に限らず普段から広く様々な情報にアンテナを張っておくことも重要かと思います。
(関連記事>小説の資料は本のみにアラズ。) - ネット情報や物語は鵜呑みにせず、ウラを取るようにする
- 欲しい情報をタダで素早く入手できるネット検索は便利なものですが、その情報は正確なものから少し怪しいものまで玉石混交に混じっています。
なので、ネットで知識を得る場合には「これは本当に正しい情報なのか」と一度は疑ってみる必要があります。
それが信頼できるサイトのものなのかどうか、参考文献は示されているのか等…。
それと、時代を調べる上で見落としがちなポイントのひとつに「“物語”に描かれたことを鵜呑みにしてはいけない」ということがあります。
小説にマンガ、ドラマに映画等々、歴史を描いた物語は数多く存在しています。
現代人の中には、そういうものから歴史を学んできたという方も数多くいることでしょう。
しかし、物語はあくまで物語であり、そこには物語をより劇的にするための演出や脚色が含まれていたりするものです。
物語のイメージから史実だと思い込んでいたものが、実際には違っていた、というのはよくあるケースですので、そこも注意が必要です。
ただし、全てを全て史実に忠実に描いていくとなると、地味になり過ぎてしまったり、面白味に欠けてしまったりする可能性がありますので、自分で実際に歴史/時代小説を書く際には、やはりある程度の演出や脚色は必要になってくるのかも知れません。
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